A WHITE FACADE, FIVE FLOORS AND AN OPEN DOOR. : Graanmarkt 13
¥16,950
【新書】
英国カルチャー誌『Cereal』創刊者Rosa ParkとRich Stapletonが、自ら現地に通って撮影・取材したドキュメンタリー。雑誌『Cereal』らしい抑制されたまなざしで、ベルギー・アントワープに16年間存在した一軒の"白い家"の記録を綴っています。
舞台となるGraanmarkt 13は、かつて穀物市場だったという広場に面したネオクラシカル様式のタウンハウス。2010年、当時27歳だったIlse CornelissensとTim Van Gelovenの夫妻が、アムステルダムからアントワープへ移り住み、建築家Vincent Van Duysenとともにこの建物を改装してオープンさせました。地上階はファッションとデザインのセレクトショップ、地下はシェフSeppe Nobelsによる植物を中心としたレストラン、中間階はギャラリー、最上階は夫妻自身が暮らした後にゲストルームへ。屋上には養蜂箱とハーブガーデンがあり、採れた蜂蜜や野菜が料理に使われていました。「トレンドではなく、一生もの」という哲学のもと、ここでしか出会えない選定眼で、世界中のクリエイターやブランドを紹介し続けてきた場所です。
本書はふたつの構成からできています。前半"In conversation with"では、建築のVincent Van Duysen、シェフのSeppe Nobels、運営のBob VerhelstとChristian Salezとの対話を通して、この場所がどう育まれてきたかを紐解きます。後半"Elements of Graanmarkt 13"では、コンクリート、イチョウ、和紙糸、蜂蜜、オークモス、リネンという6つの素材を軸に、この空間を形づくってきた無数の選択そのものを浮かび上がらせます。
そして2026年2月、この"白い家"は16年の歴史に幕を下ろしました。創業者たちはこれを「終わり」ではなく「やさしい移行」と呼び、建物を彩ってきた家具やアートはオークションを通じて、それぞれ新しい場所へと旅立っていきました。
今、この本を開くことは、もう実在しない場所を歩くことに近い行為です。語られる言葉の一つひとつ、選び抜かれたテクスチャーの一枚一枚が、かつてそこにあった時間そのものの記録として、静かに息づいています。
無断転載禁止
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判型:W258mm × H335mm × 35mm ハードカバー 256ページ 英語版
Lannoo




















